もうひとつのMJ。この趣味はおあずけ状態~(泣)

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いつか買ったら必ずブログに書こうと思っていた、もうひとつのMJがある。当ブログでも過去に紹介した「子どもの科学」で有名な誠文堂新光社が、長らく根強いファンに支えられて出版し続けている「無線と実験」だ。

mj-musen-to-jikken-s.jpgこの本をご存じの方は、まず間違いなく、コアなオーディオファンで居られる。手作りのオーディオ、最高級のオーディオが毎号紹介されている専門誌だ。

また、始めてこの本のことを耳にする人は、「無線と実験」という本の表題から到底想像できない内容に驚くだろう。だって「無線」と有るのに、中身はオーディオばかりだし、無線はおろか最近流行の赤外線オーディオ(たとえばBlueTooth)だって一行たりとも出てこない。



表紙をめくると、はじめに目に飛び込むのは、ホンの小手調べでLUXMANの高級プリメインアンプL-507u/399,000円。そのお隣のページは、カインラボラトリーの真空管メインアンプ「AUDIO SPACE Reference5」。銘品のKT88真空管を贅沢に使ったパラレルプッシュプル(中学の頃の憧れの回路構成だった。)577,500円なり。

製品テストレポートも、マランツのSA8004(SACD/CDプレーヤー)10万円に始まり、こだわったD/Aコンバーター、テクノクラフト・オーディオデザイン社のMODEL45、8.4万円、なんと1本63万円のフォーカル社Electra1028Be(3ウェイスピーカー)と、最高級の品々が続々。1本63万円のスピーカーは当たり前ながらステレオなら126万円。

こんな記事が延々続く、もうひとつのMJだから、本来、ボンビーなあらたのには無縁の専門誌だ。だからこれまで購入はなかったし、これからも購入の予定や可能性は少ない。

なぜ今回購入したかと言えば、リチウムイオンバッテリーを利用して、低雑音と低ドリフト(簡単に言うと半導体の不安定要素で流れる電流で雑音の元になるドリフトが低いと言うこと)を低価格で実現したプリアンプの製作記事が掲載されていたからに他ならない。

これなら買ってもいいやと思って自宅に持ち帰ったあらたの。さあて、自宅であらためて冷静に読むと、やっぱりこれがなかなか制作費も難易度も高い。

難易度はともかく、15ページに渡る制作記事の中で、特徴や部品の選択、プリントパターン、ケースの穴あけから配線の取り回し、完成後の調整と、特性の測定と詳細に取り上げてあるので迷わず買ったのだが、製作費について、金額に触れている箇所が実際には無く、自分で部品点数を数えて、ざっと足し算すると、3~5万円はかかりそうだ。これは、あらたのにはキツイ~。

しかし、完成した作品の音について、少し引用をお許し願うとして、読めば読むほど作りたくなる一品なのだ。

本文引用:「本機はMCカートリッジの出力をダイレクトに受け取るMC専用プリアンプとして、またCDプレーヤーやD/Aコンバーターなどのデジタル機器の出力を受け取るラインアンプとして機能するだけではなく、ヘッドフォンを鳴らすことの出来るヘッドフォンアンプとしても機能する・・(中略)・・入手可能なパーツだけで構成した・・比較的ローコストなプリアンプ・・」云々である。

さらには記事の終盤、視聴した際の実感として制作者の屈託無い意見にこうある。

「うなるような超低音に乗って、目の覚めるように鮮やかな楽音が押し寄せてくる。本機の音の鮮度は別格だ。一点の音の曇りもない美しい音で、ff(フォルテシモ)とpp(ピアニシモ)のコントラストが素晴らしい。ppの寂静感は恐ろしいほどだ。・・(中略)・・例えば、ファゴットやコントラファゴットは、チューバ、コントラバス、チェロ、ホルンと合奏し、独自の音色を作ることもいろいろな曲で発見できる。・・(中略)・・作曲者は実に巧みに音色設計を、ときには実験をやっていることがわかる。・・」

ニッカド充電池の頃とは比較にならないほど、特性が格段に向上したニッケル水素乾電池を使って、安定し、静寂な直流電流が、精密にこだわった設計のもと、プリアンプとして完成したときに、これまであり得なかった、本来のDCプリアンプの静寂(ピアニシモ)と繊細さをもたらすようだ。

最後に、この記事を書いた方は、クラシックを試聴の対象として縷々書き上げておられるが、私なら、多少、節操がないと言われるかも知れない冒険を冒しても、富田勲の「マイティジャック」LPはもちろん、三善晃の「赤毛のアン」LPレコードと、鷺巣詩郎の「新世紀エヴァンゲリオン」から、発進シーンのティンパニーを聞きいてみたいし、佐橋俊彦の「仮面ライダー響鬼」から音劇盤~輝を絶対に聞きたい!と思ってしまう。

うーん。作らないと聴けないものな。。。あらたののMCカートリッジは、ほとんど再生することもなく、真新しい針で阪神大震災から長らく眠ったままである。

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誠文堂新光社「無線と実験」 NO.1052号
A4版 202ページ
雑誌JAN-4910119051007
雑誌コード11905-10
定価1100円
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